Glossary 用語集
ファシリティマネジメント
ファシリティマネジメント
ファシリティマネジメントとは、オフィスや工場、病院、学校などの物理的な施設を効率的かつ安全に運用するための総合的な管理活動を指します。建物の設備保守、エネルギー管理、清掃、セキュリティ、空間計画などを統合し、コスト最適化と利用者満足の両立を目指します。デジタルツールやBIMを使った予防保全が近年の重要なポイントです。
ファシリティマネジメント(FM)は、単なる設備の故障対応にとどまらず、施設のライフサイクル全体を見通して価値を最大化するマネジメント手法である。主に戦略的FM、戦術的FM、日常的FMの三つのレイヤで機能が分かれる。戦略的FMでは長期的な施設投資計画、出退勤・働き方の変化に合わせた不動産ポートフォリオの最適化、サステナビリティ目標との整合を図る。戦術的FMは設備更新スケジュール、資産管理(ASSET MANAGEMENT)、契約管理やサプライヤー選定を扱う。日常的FMは清掃、警備、受付、軽微修繕など利用者の快適性と安全を守る実務だ。近年はデジタル化がFMの中心課題になっている。ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)やIoTセンサー、ビル管理システム(BMS)を活用することで、設備状態のリアルタイム監視や予知保全が可能になり、運用コストの低減やダウンタイムの短縮につながる。またエネルギーマネジメント(EMS)と連携して電力消費の最適化や脱炭素化の取り組みを進めることも一般的だ。FMの実行には専門的な組織とプロセスが必要で、KPIとしては稼働率、平均修理時間、保守コスト、エネルギー消費量、利用者満足度などが設定される。法規制や安全基準の遵守も重要で、消防法、労働安全衛生法、建築基準法など関連法令に対応した対策を講じる必要がある。アウトソーシングが進む分野でもあり、サービスプロバイダとのSLA(サービスレベルアグリーメント)設計やガバナンスも重要な管理項目だ。さらにパンデミックなどの有事に備えたBCP(事業継続計画)や柔軟なワークプレイスデザイン、ハイブリッドワーク対応の空間運用設計など、人的要素を含めた包括的な計画が求められている。効果的なFMは施設の寿命を延ばし、事業運営の効率化と従業員や利用者の満足度向上に直結するため、経営戦略と連動した取り組みが推奨される。
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